アドバンス・ケア・プランニング(ACP)-人生会議-
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは、将来あなた自身が病気になったり介護が必要になったりしたときに備え、これまでに大切にしてきたことや、これから誰とどのように過ごしたいか、希望する医療や介護のことなどについて、家族や大切な人、医療・ケアチームとともに繰り返し話し合うプロセスのことを言います。
厚生労働省ではこの「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」の愛称を「人生会議」と定め、普及・啓発をすすめているところです。
このページでは、神戸市が作成した啓発パンフレット、大事なことだから、みんなと話したい「私のこれから」に取り上げられている当会作成の、私が大切にしていること(価値観シート)についてわかりやすく説明しています。
●厚生労働省:「人生会議」してみませんか
●神戸市:大事なことだから、みんなと話したい「私のこれから」
「私が大切にしていること(価値観シート)」について
「私が大切にしていること(価値観シート)」は、神戸市医師会が作成した意思決定支援ツールです。 ACP(人生会議)は自らが希望する医療やケアを受けるために大切にしていることや望んでいること、どこでどのような医療やケアを望むかを、自分自身で前もって考え、周囲の信頼する人たちと話し合い、その内容を共有することが重要です。しかしながら、多くの方々は実際に話し合いの場を持てていません。その理由で最も多かったのが、「話をするきっかけがないから」とのことです。(厚生労働省、2017)そこで我々は、話合うキッカケ作りとしてこのシートを作成しました。
また、話し合う内容ついても、食事ができなくなった場合に胃に管を通して栄養を入れる「胃ろう」や点滴で栄養を入れる「静脈栄養法」、また呼吸ができなくなった場合の「人工呼吸器」などのいわゆる延命処置などの話は、重い病気になる前の段階での具体的な話は難しいかと思います。大切なことは、まず、あなたの大まかな人生観、価値観を知ることです。あなたがどんな事を大切にしているかを知るところからはじめましょう。そしてその内容を家族や大切な人たちと共有しましょう。今後病状が進行した時や、自分の意志を表明できなくなった時に、あなたの信頼できる人があなたの価値観や気持ちを良く知っていることが重要な助けとなるのです。
このシートは、誰もが聞きやすく、答えやすい質問内容になっているのでACP(人生会議)をはじめるきっかけとして、市民の皆様、ケアマネジャーや医師・看護師さんなどの医療や介護の関係者の皆様にご活用いただければ幸いです。そして皆様のかけがえのない人生がより良いものとなることを願います。
「私が大切にしていること(価値観シート)」を使ってみよう
このシートをぜひ、家族や大切な人と話しながら書いてみてください。話しているうちに、自分でも気づかなかった気持ちに気づかされることも多いものです。家族や大切な人もあなたの知らない一面に気づくこともあるでしょう。「え~、そうだったのね。」「そんなこと思っていたのね。」その他愛もない会話が大切なのです。それが、まさにACP(人生会議)のスタートです。
すべての人が人生会議をしなくてはならないというわけではありません。考えたくない、知りたくないと思われる方は無理に行う必要はありません。やってみようと思った時がスタートの時です。
価値観シートを使ったあなたの感想をお聞かせください
この、「私が大切にしていること(価値観シート)」を使ってみた感想をお寄せください。
神戸市医師会では、今後のACP(人生会議)を推進する上での大切な資料とさせていただきます。
●神戸市医師会: 「私が大切にしていること(価値観シート)」アンケートフォーム